大日本帝國海軍艦上戦闘機
零式艦上戦闘機三二型
ハセガワ 1/48 零式艦上戦闘機三二型

作例は1944年(昭和19年)頃の台南航空隊(二代目)所属機。太平洋戦争初期に活躍した初代台南空ではなく、新たに練習航空隊として開隊した航空隊である。
本機は谷水竹雄上飛曹()の搭乗機であり、練習航空隊の教官を務めつつ、台湾沖航空戦にも参加した。

零戦三二型は2号零戦と呼ばれる発動機を交換し、翼端を切り詰めることによって、速度性能の向上を図った機体ではあるが、改修故に航続距離が激減したため、量産当時の主戦場であったガダルカナル島を巡るソロモン航空戦に対応出来ず、早々に再改修が行われた。その為生産機数も少なく、残された機体の多くが練習航空隊に回される事となった。
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零戦シリーズの第三段として作製した零戦三二型です。

本来、量産段階の三二型は全面飴色塗装(明灰白色)で工場出荷される機体であった。だがソロモン航空戦の途中、1942年(昭和17年)秋頃から現地での迷彩塗装が施されるようになる。
二一型からの改修により航続性能の低下が作戦・運用上問題になると早々に量産が打ち切られ、再改修型の零戦二二型に量産が移行する。その為生産機数は少なく、残された多くの機体が部隊での予備機扱い(邀撃専用任務)や、後方での練習機扱いとなる。
前線に投入された機体の多くが現地応急塗装による迷彩塗装を施されたのに対し、練習航空隊に配備された機体は濃緑色による上面ベタ塗りが施された。

作例の台南空(二代目)所属機はそんな練習部隊に配備された機体である。
オイラにとって、三二型は一番最初に作製した当時(1/72機)からずっとこのイメージであり、全面飴色(明灰白色)塗装の機体というのはどうにもイメージ出来ない塗装である。
色も今になってみれば、かなり明るい色である。でもこれがオイラの中にある三二型の塗装であり、五二型も含めて三菱によって生産された機体のイメージであったりする。故に今後五二型を作製しても三菱系の場合はこの色になる可能性が高かったりする。唯一の例外が二二型で・・・前回の作例の通り、実に汚い色・・・というのが二二型だったりする(笑)


零式艦上戦闘機 各タイプ別及び派生型解説
(2010.10.5 完成)






                          

『タイ-184』号機に関する資料 (2011.4.12追記)

機体番号に関して、違っているとの資料が有りました。
実は詳細は知りませんでした。あるサイトのBBS(過去ログ)にて谷水上飛曹機の機体番号が『タイ−184』ではなく、『タイ−180』が正しいとの記事を見つけました。一般に書籍に掲載されている資料では『タイ−184』となっていますが・・・資料を見る限り、『タイ−180』の方が正解だろうと思われます。
該当記事(BBS過去ログ)を記載出来ればよいのですが、流石にそういう訳にもいかないので、先方のサイトにリンクだけしておきます。
興味ある方はご確認ください。

我が家の趣味の世界別館 プラモデル、航空機(無断リンク)内の
過去のログ2002,8.14〜12.22
該当記事は『12月22日(日)』辺りのログになります。

この件って有名なんでしょうか?
実は私は全然しらなくて、昔っから『タイ−184』号機が谷水機だとず〜〜っと思ってました。
その後色々と調べていくうちに、実はハセガワのプラモもどうやら『タイ−180』に切り替わっているようなんだよなぁ・・・
 
三菱 A6M3 零式艦上戦闘機 22型/32型1/72 三菱 A6M3 零式艦上戦闘機 22型/32型
旧パッケージのAP15とAP16を統合し、22型と32型を選択式となった再生産品。付属デカールが

22型:
第251海軍航空隊 西沢 広義 上飛曹 乗機「U1-105」
第202海軍航空隊 所属機「X2-172」
32型:
台南海軍航空隊 谷水 竹雄 上飛曹 乗機「タイ-180」(1944年9月)」

の3種となっている。

今持ってる資料も随分古いのがあるからなぁ。もしかしたら同様の資料本が発売された場合、ある程度確認のために購入していく必要があるのだろうか・・・